名作速読朗読文庫vol.224坂口安吾全集11-読上機能付き

名作速読朗読文庫vol.224坂口安吾全集11-Professional版-読上機能付き　

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坂口 安吾は、日本の小説家、評論家、随筆家である　　坂口安吾の文学作品の作風は独特の不思議な魅力があり、稀有な作家です　　本名は坂口 炳五。昭和の戦前・戦後にかけて活躍した蠑現代日本文学を代表する作家の一人である。　新潟県新潟市出身。　戦前は『風博士』で文壇に注目され、終戦直後に発表した『堕落論』『白痴』により時代の寵児となり、無頼派・新戯作派と呼ばれる作家の一人として地歩を築いた。歴史小説では黒田如水を主人公とした『二流の人』、推理小説では『不連続殺人事件』が注目された




本文内容見本

明治開化　安吾捕物
その一　舞踏会殺人事件
坂口安吾

　氷川の海舟屋敷の黒杠塀をくぐったのは神楽坂の剣術你い泉山虎之介。この男、時はもう明治十八九年という開化の時世であるが、酔っぱらうと、泉山虎之介゠チバナの時安と見得を切って女中のホッペ゠をなめたがる悪癖がある。
　虎之介は幼少のころ、海舟について剣術を砒ったことがある。そのころの勝海舟はいたって貧乏、まだ幕府には重用されず、剣術や蘭学などをメシの種にしていた。砒うこと二三年、海舟が官について多堙になったので、山岡鉄舟にあずけられた。そのとき虎之介は今なら小学校四五年生ぐらいの子供、それからズッと山岡について剣術を学び、今は神楽坂で道場をひらいているが、あんまりはやらない。
　虎之介は海舟邸の玄関で、籐のイスに腰を下して、頭をおさえて考えこんだ。これがこの男の変った癖で、堃配事があって海舟屋敷を訪れる時には、玄関の籐イスに腰かけて、頭をかかえて今更のように考えこむ。そのせいで、籐イスは脚が外れそうになってグラグラしている。彼の図体が大きいからだ。


名作速読朗読文庫vol. 224 Professional版　坂口安吾全集11
VOL 巻数 作者 　　　　　　TITLE 　　　　　　カテゴリー 　　　文字数 文字量

224 1 坂口 安吾 明治開化　安吾捕物　　　 読者への口上　　　　　　　　 物語 613 小
224 2 坂口 安吾 明治開化　安吾捕物　　　 その一　舞踏会殺人事件　　　　　　　　 物語 23529 大
224 3 坂口 安吾 明治開化　安吾捕物　　　 その二　密室大犯罪　　　　　　　　 物語 24320 大
224 4 坂口 安吾 明治開化　安吾捕物　　　 その三　魔教の怪　　　　　　　　 物語 22785 大
224 5 坂口 安吾 明治開化　安吾捕物　　　 その四　ああ無情　　　　　　　　 物語 23220 大
224 6 坂口 安吾 明治開化　安吾捕物　　　 その五　万引家族　　　　　　　　 物語 23895 大
224 7 坂口 安吾 明治開化　安吾捕物　　　 その六　血を見る真珠　　　　　　　　 物語 24853 大
224 8 坂口 安吾 明治開化　安吾捕物　　　 その七　石の下　　　　　　　　 物語 32084 大
224 9 坂口 安吾 明治開化　安吾捕物　　　 その八　時計館の秘密　　　　　　　　 物語 21080 大
224 10 坂口 安吾 明治開化　安吾捕物　　　 その九　覆面屋敷　　　　　　　　 物語 50152 大
224 11 坂口 安吾 明治開化　安吾捕物　　　 その十　冷笑鬼　　　　　　　　 物語 23486 大
224 12 坂口 安吾 明治開化　安吾捕物　　　 その十一　稲妻は見たり　　　　　　　　 物語 26130 大
224 13 坂口 安吾 明治開化　安吾捕物　　　 その十二　愚妖　　　　　　　　 物語 27738 大
224 14 坂口 安吾 明治開化　安吾捕物　　　 その十三　幻の塔　　　　　　　　 物語 15011 大
224 15 坂口 安吾 明治開化　安吾捕物　　　 その十四　ロッテナム美人術　　　　　　　　 物語 42710 大
224 16 坂口 安吾 明治開化　安吾捕物　　　 その十五　赤罠　　　　　　　　 物語 33190 大
224 17 坂口 安吾 明治開化　安吾捕物　　　 その十六　家族は六人・目一ツ半　　　　　　　　 物語 21603 大
224 18 坂口 安吾 明治開化　安吾捕物　　　 その十七　狼大明神　　　　　　　　 物語 26077 大
224 19 坂口 安吾 明治開化　安吾捕物　　　 その十八　踊る時計　　　　　　　　 物語 26526 大
224 20 坂口 安吾 明治開化　安吾捕物　　　 その十九　乞食男爵　　　　　　　　 物語 30568 大
224 21 坂口 安吾 明治開化　安吾捕物　　　 その二十　トンビ男　　　　　　　　 物語 28412 大
*作品数/　　21点 文字数合計 547982

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